TECHNOLOGY麗光の技術
物性・評価指標
2026.08.27 用語説明ヘイズ(Haze:曇り度)
フィルムの透明性を表す指標で、全光線透過率に対する散乱光の割合。数値が低いほど透明でクリアに見え、高いほど白く曇って見えます。光学用フィルムでは極めて低い数値が求められます。
全光線透過率
フィルムを通過する光の割合を示す指標。100%に近いほど透明であることを意味し、光学用フィルムや窓貼りフィルムで最も重視されます。
WVTR(水蒸気透過率)
フィルムを通過する水蒸気の量を示す数値。食品の乾燥防止や電子デバイスの腐食防止性能を評価する指標です。測定環境(温度・湿度)により数値が大きく変動するため、一般的には40℃/90%RHなどの条件で測定され、値が小さいほど防湿性能が高いことを意味します。
表面エネルギー(濡れ指数)
フィルム表面の液体の馴染みやすさを示す指標。単位はmN/m。この値が基材よりもコーティング液の方が低い場合、液が弾かれずに均一に濡れ広がります。ダインペン(濡れ標準液)を用いて簡易測定され、コーティングや印刷、接着のしやすさを判断する指標です。
ヤング率(弾性係数)
材料の剛性を表す指標で、荷重をかけた際の変形のしにくさを数値化したもの。ヤング率が高いフィルムは伸びにくく、低いフィルムは熱や張力で伸びやすくなります。
複屈折・リタデーション(位相差)
フィルムの分子配向によって、光の進む速度が方向によって異なる現象。光学用フィルムにおいては非常に重要な指標であり、液晶ディスプレイ(LCD)内部部材にリタデーションの大きいもの使用すると画面の色ムラやコントラスト低下を招きます。また、ディスプレイ表面材に用いた場合、偏向グラス越しに画面を見た際に、ブラックアウトや干渉ムラが発生します。ディスプレイにはリタデーションが非常に低いものや、逆に極限まで高めたものが用いられます。
摩擦係数
フィルム表面の滑りやすさを示す指標。静止している状態から動き出す時の「静摩擦係数」と、動いている時の「動摩擦係数」があります。値が適切でないと、巻き取りで巻き締まりが起きたり、搬送不良が生じたりします。
剥離強度(粘着力・ピール強度)
ラミネートされた層間や、粘着テープが基材から剥がれる時の抵抗力。一般的に「180度剥離」や「90度剥離」などの試験法で測定されます。剥離強度が弱すぎると使用中に剥離してしまいます。
熱収縮率
フィルムを特定の温度で一定時間加熱した際の、寸法の変化率(縮み量)。コーティングや蒸着、印刷などの加工工程では加熱乾燥が行われるため、熱収縮率が高いと基材が歪み、シワやカールの原因となります。
接触角(濡れ性評価)
フィルム表面に水や液滴を滴下した際の、液滴の端と表面がなす角度。角度が小さいほど「濡れ性(親和性)」が良く、コーティング剤やインクが均一に定着しやすいことを意味します。コロナ処理やプラズマ処理の効果を確認するための指標とされます。
引張強度と破断伸度
フィルムを一定速度で引っ張り、破断するまでの最大応力(強度)と、その時の伸び率(伸度)。フィルムのタフネス(粘り強さ)を評価する基本指標です。素材の配向方向(流れ方向:MD、幅方向:TD)によって数値が異なるのが一般的です。
表面抵抗値
フィルム表面の電気の通りにくさを表す数値(Ω/sq)。導電膜の性能や静電気の帯電しやすさを評価するために用いられます。フィルム型太陽電池などの透明導電膜には10~40Ω/sq程度必要とされています。帯電防止では、10の8乗〜12乗程度必要とされます。