TECHNOLOGY麗光の技術

基材

2026.08.27 用語説明

PET(ポリエチレンテレフタレート)

熱可塑性ポリエステルの一種で、フィルム加工において最も汎用的な基材。優れた透明性、耐熱性、機械的強度、寸法安定性を持ち、光学用フィルムや包装材、産業用部材のベースとして広く利用されます。加工時の熱による収縮率が低いため、精密なコーティングや蒸着のベースに適しています。

 

PE(ポリエチレン)

柔軟性、耐水性、耐薬品性に優れた非常に汎用的な樹脂素材。フィルム加工においては、熱で融着する性質を利用してラミネートの最内層(接着層)となる「シーラント」として多用されます。密度により、透明で柔軟なLDPE(低密度ポリエチレン)や、剛性と防湿性に優れるHDPE(高密度ポリエチレン)などに分類されます。表面エネルギーが極めて低いため、印刷やコーティングを施す際にはコロナ処理等の表面改質が必須となりますが、安価で加工性が良いため、包装材から表面保護フィルムまで幅広く使用されています。

 

PP(ポリプロピレン)

比重が軽く、耐薬品性や防湿性に優れた素材。延伸方法により、引っ張りに強いOPP(二軸延伸)と、シーラント適性に優れたCPP(無延伸)に分かれます。耐熱性はPETに劣るものの、ヒートシール性が高く、食品包装や積層ラミネートの内層材として使用されます。

 

PC(ポリカーボネート)

耐衝撃性に極めて優れ、ガラスの約250倍の強度を持つエンジニアリングプラスチックフィルム。高い透明性と自己消火性を備え、広い温度範囲で物理特性が安定しているため、車載ディスプレイや建築資材、電子機器の窓材として多用されます。一方で、薬品や溶剤に弱いという特徴を持ちます。

 

アクリル(PMMA:ポリメチルメタクリレート)

高い透明性と耐候性を備えた素材。表面硬度がPCよりも高く、キズがつきにくいため、液晶ディスプレイの前面パネルや看板、光学レンズ等に採用されます。PCに比べて脆く割れやすいという欠点がありますが、加工時の熱安定性が良く、美しい光沢が持続するため、デザイン性が重視される意匠フィルムや光学フィルムに使用されます。

 

TAC(トリアセチルセルロース)

植物由来のセルロースを原料とした、光学等方性(光の歪みが極めて少ない特性)に優れたフィルム。液晶ディスプレイ(LCD)の偏光板を構成するフィルムに多く使用される素材です。複屈折がほとんどなく、耐熱性や表面の平滑性が非常に高いため、高品質な画像表示が求められるハイエンドなディスプレイ用途に使用されます。溶剤キャスト法で製造され、薬品への親和性が良いため、表面処理加工がしやすいのも特徴です。

 

ポリカアクリル(PC/PMMA複合フィルム)

ポリカーボネートの「強靭さ・耐熱性」と、アクリルの「高い表面硬度・透明性」を、多層同時押出技術によって一体化させた複合素材。単一素材では両立が難しかった、割れにくさとキズつきにくさを同時に実現しています。スマートフォンの背面カバーや車載タッチパネルなど、薄型化と高耐久性、さらには高い意匠性が同時に求められるモバイル・自動車デバイスの表面材として使用されます。